保育士の仕事に疲れ、辞めたいと考える人が増えています。
ただ、保育士はどこも人手不足なのが現状です。
そのため簡単には辞めることができず、心身が限界になるまで働いているという人もたくさんいますよね。
また、新卒で保育士として働きはじめた人の、1.4人に1人が退職しているという現実もあります。
そこで保育士を辞めたい、と考える理由と、その状況を改善するための対処法について詳しくご紹介しましょう。
目次
保育士を辞めたいと考えてしまう5つの理由
なりたいと思って頑張ってきた保育士を辞めたい、と思うのはどんなときなのか、詳しくご紹介します。
1.給料が安すぎる
保育士の仕事は、業務量に比べてとても低いです。
たくさんの子供たちを預かる保育士の仕事は、1日にこなすスケジュールやカリキュラムで手一杯ですよね。
それだけでなく、子供たちの命を守ると同時に保護者からの要望に応えたり、子供同士の人間関係にも気を配らなければなりません。
それだけでなく行事の準備など、保育士の業務は職場でこなせないほど量があり、家に持ち帰って仕事をするという人もいます。
そこまで頑張っているのに、時給計算をすると飲食店のバイトより低いのが現実です。
2.仕事量が多い
保育士は毎日仕事に追われています。
お散歩やお昼寝、おやつや給食といった子供たちの世話に加え、保護者との連絡帳のチェックや記入、行事の準備や備品のチェックや購入と目が回るほどの忙しさです。
子供たちが起きている時間帯には自分の仕事ができないので、行事の数日前は徹夜という保育士も多くいます。
あまりにも忙しすぎて、昼食は立ったまま食べるということも珍しくありません。
3.責任が重い
保育士にかけられる責任は、他の仕事より重くなっています。
小学生や中学生のように指導して理解できる年齢とは違い、怪我や事故から守るために、保育士は常に子供たちを見守る必要がありますよね。
ただ、見守っているといっても、子供同士でケンカすることもありますし、予想外の事故が起きることもあるため、保育士だけに責任を負わせるのは理不尽にも思えます。
そういった考え方がある一方で、「保育士なんだから子供をちゃんと見てよ!」と無茶な要求をする保護者も少なくなく、保育士の責任は重くなるばかりです。
4.保護者との関係が辛い
保育士として辛いのが、保護者との関係です。
あくまでも保育園は子供たちの成長の手助けをする場ですが、家でするべきしつけや子育てを保育園に丸投げする保護者もいます。
保育園で使う服や布団を洗濯して欲しい、トイレトレーニングをして欲しいといったことから、「○○ちゃんと仲良くさせないで欲しい」といった無茶ぶりをされることも少なくありません。
保護者と争うことはできないため、保育士の方ばかりにストレスとしわ寄せが行ってしまいます。
5.人間関係がしんどい
女性が多くいる職場であるため、保育士には人間関係の悩みが尽きません。
また保育に関する方針なども、熱心な保育士同士だと意見のぶつかり合いになることもあります。
保護者とのやり取りだけでも神経をすり減らしているのに、職場内でもいざこざが絶えないと、何のために仕事をしているのか分からなくなってしまいますよね。
さらに子供たちの人気取りを争ったり、自分の失敗を人に押しつけたりと、狭い環境で顔をつきあわせている分、いじめも多くあるのが現状です。
保育士を辞めたい!でも辞められないときの4つの対処法
保育士を辞めたい、と考えているけれど人が少ないなどの理由でなかなかすぐには辞められないということもありますよね。
そんなときにできる対処法について、詳しくご紹介します。
1.キャリアアップを目指す
給料の安さや自分の立場の低さに悩んでいるなら、今のポジションからキャリアアップを目指すのが一番です。担任を任せられたり、主任になることで役職手当が付きます。
手当てが付く役職としては、
- 園長
- 主任保育士
- 副主任保育士
- 専門リーダー
- 職務分野別リーダー
があります。経験年数や研修を受けることが必要ですが、パートや派遣社員でもチャレンジ可能です。
2.仕事を効率化して負担を減らす
自分の仕事のやり方を見直して、効率化を図ることもおすすめです。
1日にしなければならない仕事をリストアップし、優先順位をつけましょう。
自分1人で抱え込んで忙しくなっている仕事があれば、誰かに協力を求めたり分担を考えるのもいいですよね。
また行事に使う道具や、壁に貼る小物なども、ネットで無料ダウンロードできる素材を活用する、使い回せるものは複数作っておくことで、時間短縮になりますよ。
3.仕事は仕事と割り切る
責任が重いのも、仕事が多いのも、保育士の宿命、と割り切ることも必要です。
仕事を離れれば、自分のやりたいことを自由にしていいと考えましょう。
自由の時間を楽しむために仕事をしているんだ、と考え方を変えればストレスもたまりませんよ。
仕事だから、を呪文のように唱えれば、面倒な保護者の対応も事務的にこなせます。
4.ストレス解消の方法を考えて実行する
保育士の仕事に熱心に取り組むあまり、反動でストレスをためてしまいがちなので、ストレス解消を心がけましょう。
仕事のことを忘れて旅行に行ったり、カラオケで大声で歌ったり、保育士の仕事をこなしているベテランの人は、自分なりのストレス解消法を持っています。
人間関係に悩んでいても、保護者とは一生付き合うわけではありませんし、保育士も色々な相手とペアを組みますよね。
ストレス解消がきちんとできれば、仕事のストレスも「何とかなるさ」で乗り越えられますよ。
保育士が辛いなら転職もあり!退職前に考えたいこと3つ
保育士の仕事が体力的、精神的に限界なら、退職するのも一つの方法です。
体を壊してしまっては、次の仕事もできません。
ただ先のことを考えずに退職してしまうのは、リスクも大きいので危険です。
まずは、退職の前に考えておきたいことをご紹介します。
1.保育士を辞めて異業種に転職する
保育士の仕事に自信がない、仕事が忙しくてこのままだと体を壊してしまう、という場合は、思い切って別の業界で仕事をするのもおすすめです。
保育士は専門職なので、他の業種でその資格を活かすことはできませんが、保護者との対応に慣れていれば、どんな顧客ともやり取りができます。
他の業種のほうが自分に向いている、ということもあるので、チャレンジしてみるといいでしょう。
2.保育士として別の保育園を探す
保育園の方針が合わない、人間関係が悪い、といった場合、職場を変わるだけで解決することがあります。
保育士の仕事にはやりがいを感じているし、辞めたくない、と考えているなら別の保育園を探してみましょう。
保育士は給料が安いとは言われていますが、実際には職場ごとで違いがあります。しっかり探せばあなたの希望に合った保育園が見つかりますよ。
保育士転職サイトなら、多数の求人の中から選べます。
まずは登録だけでもしてみましょう。
3.保育士の資格や経験を活かせる別の仕事をする
保育士としての経験や資格を活かせる仕事をするのもおすすめです。
保育園だと拘束時間が長いため、体力がついていかない、という場合にはパートで短時間働く方法もありますし、学童保育のように放課後子供たちを見守る仕事もあります。
子供が好きで、保育園を辞めても子供たちとは触れあいたい、と考えているならぜひ探してみましょう。
【まとめ】保育士の仕事を辞めたいなら保育士転職サイトに登録することも考えよう
保育士の仕事はやりがいもありますが、仕事量が多く昼食もゆっくり食べられない、また子供の命を預かるだけに責任も問われる仕事です。
また理不尽な保護者のリクエストに悩まされたり、保育園での人間関係に悩まされたり、保育園の方針について行けないということも多くあります。
ただ、保育士は専門職なので他業種への転職はかなり厳しいのが現実です。
保育園を変われば待遇のよいところも多くありますので、まずは保育士転職サイトに登録し、保育士の資格を活かせる仕事探しから始めてみましょう。